如法寺(にょほうじ)は、愛媛県大洲市にある臨済宗妙心寺派の寺院。山号は冨士山。本尊は釈迦如来。

概要

この寺は、1669年(寛文9年)大洲藩主加藤泰興の開基、盤珪永琢の開山により創建され、以後大洲藩主の菩提寺となった。江戸時代には多くの末寺を有していた。

播磨の龍門寺・江戸の光林寺と並ぶ盤珪の三大道場の一つである。

1992年(平成4年)に仏殿が国の重要文化財に指定されたが、その間屋根の傷みが激しく、屋根瓦は崩壊寸前のままだったが、2010年(平成22年)11月から国の補助活用のため修理工事を行い、2014年12月に完成した。

2016年(平成28年)に大洲市発行が「大洲黎明の禅寺 如法寺」を出版した。

2018年、奈良国立博物館によれば、所蔵されている毘沙門天立像が8世紀第3四半期頃に造られた木心乾漆造であったことが判明し[1][2][3][4]、現在同館に寄託されている。

伽藍

境内敷地面積は3000坪余りで、総建坪は312坪。不生池は、江戸時代中期に作成。
  • 仏殿
  • 大方丈(本堂)- 2度の火災に焼失、寛政3年(1791年)に再建。
  • 経蔵 - 約3,000冊の経典を収蔵。
  • 地蔵堂
  • 山門
  • 奥旨軒(おうしけん)- いわゆる開山堂
  • 観音堂
  • 庫裏

行事

  • 1月7日 - 大般若祈祷会
  • 8月8日 - 盂蘭盆会(うらぼんえ、施餓鬼会)
  • 9月3日 - 開山忌
  • 12月16日 - 月窓忌
  • 12月31日 - 除夜会

文化財

重要文化財

  • 仏殿 - 入母屋造本瓦葺きの禅宗様仏堂。寛文10年(1670年)の建立。堂内左右の壁際には単(畳敷きの坐禅用の場)と函櫃(かんき、物入れ)があり、禅堂と仏堂を兼ね備えた建物である(平成4年8月10日指定)。

愛媛県指定有形文化財

  • 木造地蔵菩薩立像 1躯(昭和37年3月23日指定) - 建治2年(1276年)大仏師法橋興慶作

愛媛県指定天然記念物

  • 如法寺の椿(昭和52年4月15日指定)

参考文献

  • 「新指定の文化財」『月刊文化財』345号、第一法規、1992

脚注

外部リンク

  • 大洲市ホームページ(如法寺)
  • 如法寺 (nanyo.zen) - Facebook
  • お寺の風景と陶芸(ブログ)・如法寺

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