ウシノシタ科 (学名:Cynoglossidae) は2亜科3属161種を含むカレイ目の一群。世界中の温帯または熱帯海域に分布し、浅瀬から深海、淡水域まで幅広く生息する。体は扁平で、目は左側にある。シタビラメとも呼ばれる。

学名の由来は「犬の舌」であり、和名と同じく舌のような体の形状に由来する。ゲタやクツゾコといった別名がある。日本からは3属21種が知られている。

形態

最大種は60cmを越えるが、殆どの種は小型で20cm程度にしかならない。体は薄く扁平で、楕円形である。胸鰭を欠き、腹鰭は左側のみにある。尾鰭と背鰭、臀鰭は連続する。両目は左側面にあり、小さい。幼魚は左右に目があるが、成長とともに右目が左側に移動する。左目と右目の間隔は短い。口は小さく、湾曲し非対称的である。

生態

世界中の温帯から熱帯域に分布する。河口から浅瀬にかけてのサンゴ礁の砂地、大陸棚、大陸斜面の砂泥底などに生息する底魚である。アズマガレイ属にはイデユウシノシタなど、深海の熱水噴出孔付近に生息する種もいる。河川からは5種が知られている。幼魚は直立して泳ぐが、成長し目が左側に寄ると目の無い側を下にして泳ぐようになる。

分類

  • アズマガレイ亜科 Symphurinae Ochiai, 1963
    • アズマガレイ属 Symphurus Rafinesque, 1810 82種
  • イヌノシタ亜科 Cynoglossinae Jordan, 1888
    • イヌノシタ属 Cynoglossus Hamilton, 1822 62種
    • タイワンシタビラメ属 Paraplagusia Bleeker, 1865 6種

人間との関係

アカシタビラメやクロウシノシタは食用とされ、漁獲される。

脚注

参考文献

  • 中坊徹次『小学館の図鑑Z 日本魚類館』小学館、2018年、466頁。ISBN 978-4-09-208311-0。 

関連項目

  • 魚類
  • ウシノシタ

ヒモウシノシタ フィッシュズカン

江津湖の水辺から

シマウシノシタ(2013.07.22) WEB魚図鑑

ササウシノシタ WEB魚図鑑

シマウシノシタ(2007.05.02) WEB魚図鑑