ジョー・ロス(英語: Joe Ross, 本名:ジョゼフ・アンドリュー・ロス(Joseph Andrew Ross, 1993年5月21日 - )は、アメリカ合衆国カリフォルニア州アラメダ郡バークレー出身のプロ野球選手(投手)。右投右打。MLBのフィラデルフィア・フィリーズ所属。
兄はプロ野球選手のタイソン・ロス。
経歴
プロ入りとパドレス傘下時代
2011年のMLBドラフト1巡目(全体25位)でサンディエゴ・パドレスから指名され、8月15日に275万ドルで契約。この年はルーキー級アリゾナリーグ・パドレスで1試合に登板した。
2012年はA級フォートウェイン・ティンキャップスで開幕を迎え、6試合に登板したが、0勝2敗、防御率6.26と結果を残せず、8月24日にA-級ユージーン・エメラルズへ降格。A-級では8試合に登板し、0勝2敗、防御率2.02だった。
2013年はA級フォートウェインで23試合に登板し、5勝8敗、防御率3.75だった。
2014年はA 級レイクエルシノア・ストームで開幕を迎え、19試合に登板。8勝6敗、防御率3.98の成績で、7月16日にAA級サンアントニオ・ミッションズへ昇格。AA級では4試合に登板し、2勝0敗、防御率3.60だった。
ナショナルズ時代
2014年12月19日に後日発表選手とのトレードで、ワシントン・ナショナルズへ移籍した。
2015年はAA級ハリスバーグ・セネターズで開幕を迎え、9試合に登板。2勝2敗、防御率2.81の成績で、6月6日にナショナルズとメジャー契約を結んだ。同日のシカゴ・カブス戦で先発起用されメジャーデビュー。5回を投げ、6安打3失点4奪三振だったが、打線の援護がなくメジャー初黒星を喫した。2試合目の登板となった6月13日のミルウォーキー・ブルワーズ戦では、8回を7安打2失点8奪三振に抑え、メジャー初勝利を挙げた。昇格後は3試合の登板で、2勝1敗、防御率2.66と好投していたが、6月23日にスティーブン・ストラスバーグが故障者リストから復帰したため、AAA級シラキュース・チーフスへ降格。7月21日に再昇格した。再昇格後は先発ローテーションに定着したが、9月中旬からはリリーフとして3試合に登板した。この年は16試合に登板し、5勝5敗、防御率3.64だった。
2016年は19試合に登板し、全てで先発として投げた。7勝5敗、防御率3.43、FIP3.49、WHIP1.31を記録。
2017年は13試合に先発登板したが5勝3敗、防御率5.01と振るわず、7月にトミー・ジョン手術を受けることとなりシーズン終了となった。
2019年は27試合の登板(先発9試合)で4勝4敗、防御率5.48という成績で、チームはワールドシリーズに初出場。第5戦で先発するもヨルダン・アルバレスとカルロス・コレアにそれぞれ2点本塁打を打たれるなどで敗戦投手となるが、チームはワールドシリーズ初優勝を成し遂げた。
2020年はオープン戦で好投したため、先発5番手を務めることが有力視されていたが、COVID-19の影響で出場辞退を表明した。2020年シーズンは健康面の問題などから「ハイリスク」のカテゴリーに分類された選手がプレーしないことを選択した場合、サラリーとサービスタイムが保証されることになっているが、ロスはこれに該当しないため、60試合分(年俸150万ドル)の日割り給与を放棄することになった。12月1日にナショナルズと新たに1年150万ドルで再契約した。
2021年に2シーズンぶりに復帰。しかし、8月17日に右肘尺骨側副靱帯の部分断裂を負い、故障者リストに入った。2022年5月31日にトミー・ジョン手術を受け、2022年シーズンは全休となることが発表された。オフの11月6日にFAとなった。
ブルワーズ時代
2023年1月30日にサンフランシスコ・ジャイアンツとマイナー契約を結んだが、メジャーでの登板は無かった。
2023年12月12日にミルウォーキー・ブルワーズと1年総額175万ドルでメジャー契約を結んだ。
2024年は開幕ロースター入りし、3年ぶりにメジャーの試合で登板した。この年は5月に腰を捻挫した為、15日間の故障者リスト入りするなど苦しんだものの、最終的には25試合(先発10試合)に登板して3勝6敗、防御率3.77、WHIP1.36の成績を残した。特に防御率は過去3番目に良い数字となった一方で、WHIPは前年よりも悪化した。オフの10月31日にFAとなった。
フィリーズ時代
2024年12月23日にフィラデルフィア・フィリーズと1年総額400万ドルで契約を結んだ。
選手としての特徴
スリークォーターから、最速97.5mph(約157km/h)・平均93mph(約150km/h)の速球(主にシンカー、稀にフォーシーム)と、平均84mph(約135km/h)のスライダーを主に使用し、その他に平均87mph(約140km/h)のチェンジアップも使う。
メジャー通算対右被OPSは.549なのに対し、対左被OPSは.818と左打者を苦手としている。
また、打者としても優秀で2024年までの7年間で長打こそ僅か4本しかないものの、2016年に10安打を放つなど通算で29安打を放っている。
詳細情報
年度別投手成績
- 2024年度シーズン終了時
MLBポストシーズン投手成績
- 2024年度シーズン終了時
年度別打撃成績
- 2024年度シーズン終了時
MLBポストシーズン打撃成績
- 2024年度シーズン終了時
年度別守備成績
- 2024年度シーズン終了時
背番号
- 41(2015年 - 2019年、2021年、2024年)
脚注
関連項目
- メジャーリーグベースボールの選手一覧 R
外部リンク
- 選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube、Baseball-Reference (Register)
- Joe Ross (@JoeRoss21) - X(旧Twitter)
- Joe Ross (@_jross21) - Instagram




